私が出会ったキーパーソン
地域おこし協力隊員が日々の活動や生活を通じて知り合った、町内で活躍している人を紹介します。
第13回 南台ゆうゆうくらぶ世話人代表・池田俳句会代表 石原孟(いしはらたけし)さん(南台)
石原さんは「南台ゆうゆうくらぶ」や「池田俳句会」で活躍しています。
「南台ゆうゆうくらぶ」は、高齢者の親睦を目的に、池田町社会福祉協議会の助成と
南台自治会の支援を受け、南台地区で平成8年から活動するボランティア組織です。
平成25年から石原さんは4代目世話人代表として組織運営を担っています。
また、池田俳句会では代表を務め、毎月第4金曜日に定例で句会の開催や広報いけだに
隔月掲載する「今月の俳句」の選者を務めるなど精力的に活動しています。
池田町芸術文化週間中の10月30日に、池田俳句会が広く参加者を募集して
「公開!俳句工房」を開催しましたが、私は運営を手伝いました。
そのときに石原さんには大変お世話になり、それがきっかけで私は俳句に触れ、一瞬の美しい風景を
切り取り、それを短い言葉で表現する俳句の凄さや奥深さを感じることができました。
地域活動と俳句に情熱を注ぐ石原さん。
今後も変わらず強い情熱を持ち続け、一層のご活躍を期待します。
(担当:生涯学習課生涯学習係 小林 駿友)
荻原井泉水(おぎわらせいせんすい)の句碑前で
石原さん(写真左)と小林
第12回 「手作り菓子工房 小さな気持ち」経営(半在家) 河村邦和(かわむらくにかず)さん
河村さんは東京から移住して平成29年5月に洋菓子店をオープン。
店内には地元素材を使った可愛らしい洋菓子が並びます。
地域おこし協力隊が運営する「安曇野手しごとマルシェ」にも毎回出店いただき、
今やマルシェの名物店となっています。
素材を活かしたこだわりの作り方で、池田町ハーブセンターのハーブを使ったシフォンケーキや
大雪渓の酒粕を使ったマフィンなど地元企業とのコラボレーションも楽しいです。
私が企画に関わった桜仙峡あずきを使った新商品のロールケーキとシフォンケーキも近々発売予定です。
これからどんな楽しいお菓子が生まれていくのか目が離せません。
(担当:産業振興課 商工係 鈴木俊輔)
第11回 久根原農園経営(内鎌) 田中学(たなかまなぶ)さん
田中さんは、家業の久根原農園を経営されています。
地元内鎌で営農組合やほ場整備の役員など精力的に携わっているほか、
町の関係でも教育委員を務め、厚い信頼があります。
大農家に生まれ、幼いころからゴールデンウイークや夏休みなどには
農作業の手伝いをしていた田中さん。
卒業後は一旦就職しましたが、平成12 年にサラリーマンを辞め、
以降は農業を主に生計を立てています。
現在、水稲のほか、ネギ、ナス、ジャガイモ、トマトなどの野菜、カーネーション、
シクラメンなどの花き園芸、イタリアンパセリ、フレンチタラゴンなどの
ハーブに至るまで幅広く生産しています。
お聞きしただけで30 種類以上もあり、名前を覚えるのも大変です。
田中さんの農作物は「シェアベースにぎわい」でもお買い求めいただけます。
私は田中さんから農作物には旬があり、時期によって需給のバランスが悪いことを教わりました。
この課題を解決するため、今後、田中さんが管理責任者を務める「にぎわい」の
商品開発棟を活用し、一緒に旬の農作物で加工品を作り出し、どの時期でも安定して
商品を提供できるように頑張りたいと思います。
今後、田中さんは鶏の放し飼いを始めるそうです。
その新鮮卵を使う新メニュー「産みたて卵の卵かけごはん」を開発する予定ですので乞こうご期待。
(担当:産業振興課 商工係 竹本 昌弘)
第10回 タネのやまざき(三丁目)取締役 山﨑大輔(やまざきだいすけ)さん
野菜、花の種や苗のほかハーブの種も取り扱う(株)タネのやまざき(三丁目)で
日々汗を流す大輔さんには、花とハーブの里推進の活動でお世話になっています。
大輔さんは「信用と名声は一粒のタネからなる」をモットーに丁寧な接客を心がけていらっしゃいます。
プライベートでは、昨年、私が三丁目に転居した際、大輔さんから池田八幡神社の同義会への
誘いがありました。
同義会は各町横断的に組織された若者組織で、9月の池田八幡神社例大祭では舞台に乗り、
船を曳きまわす花形です。
同義会の活動を通して、地域の皆さんと固い絆を築けました。
県下有数の大規模なこのお祭りですが、大輔さんから、近年、同義会員の減少が深刻な問題だと伺いました。
出生数減少のほか、池田町で育った若者の町外への流出が主な要因だそうです。
いろいろな人と仲良くなれる楽しさを実感できるお祭りですので、衰退してしまうのはもったいないです。
次世代でも多くの方にこの雰囲気を味わっていただきたいです。
(担当:産業振興課 花とハーブの里推進係 森本 健太郎)
第9回 シピリカ(二丁目)オーナー 窪田明彦(くぼたあきひこ)さん
道を車で走らせていると気になるのが、目に飛び込んでくる茅葺きの入り口。
「くまさん」と呼ばれ親しまれる木工作家の窪田明彦さんと信州池田陶芸家十勇士で
陶芸家の山本美和さん(広津)が、昔の「吉野屋書店」を改修してカフェ&ギャラリー
「シピリカ」を営んでいます。 ※シピリカとはアイヌ語で「最も美しい」という意味。
私が着任したての2年前、20 年来続けている音楽活動ができる場所を探していたとき、
ふと入ったシピリカ。
陶器や家具が展示された古民家空間に心地よい音が流れていて、「ここだ!」と思い、
窪田さんに話を伺うとライブやクラフト、アート関連の企画をしているとのことですっかり意気投合。
その後のイベントで音響を手伝うなど、さまざまな場面で声をかけていただくようになりました。
シピリカでは、多種のスパイスを絶妙にブレンドした窪田さん特製の本格カレーと、
非加熱の食材で本来の栄養素が壊れていないローフード(raw food)を使った美和さんのケーキなど、
体に優しい食事も楽しめます。
アートやオーガニックに造詣が深く、木造古民家を愛する窪田さん。
池田町に繋がる人を増やす入口のひとつとして今後のご活躍を期待しています。
(担当:企画政策課 移住定住促進係 堀内幹)
写真左から
山本さん、テンジンチョーギャルさん
(チベットミュージシャン)、窪田さん、堀内
第8回 福源酒造(二丁目)勤務 宮澤一生(みやざわかずお)さん
平成 28 年5月から福源酒造マネージャーの宮澤さんは
「小さい酒造なので、なんでも屋です」
とおっしゃる通り、営業、配達、事務から水田管理まで多岐にわたる業務を臨機応変に対応されています。
若い方が日本酒を飲まなくなってきたからこそ、
「本物の日本酒」を知ってほしいという想いをお持ちです。
生まれは阿波踊りで有名な徳島県。
ご結婚を機に移住されました。
移住の大先輩として、いろいろ相談できる心強い方です。
(担当:産業振興課 花とハーブの里推進係 勝俣 ゆき子)
写真右から
薄井結行さん(大雪渓)、宮澤さん(福源)、
山﨑さん(日本バーテンダー協会長野支部)、勝俣
第7回 理学療法士 齋藤惠子(さいとうけいこ)さん(滝沢)
ゴム体操でお馴染みの地域包括支援センター齋藤さんです。
私は齋藤さんのゴム体操の講座で役場や社会福祉協議会などの出前講座をまとめた
「のびのび自主活動 おすすめメニュー」を配布したり、ゴム体操終了後にお茶を飲みながら、
参加者同士で「健康でいるために普段気をつけていること」や「地域の困りごと」などのテーマで話し合う
機会を作ったりして参加者と交流しています。
齋藤さんは「何歳になっても介護に頼らないで暮らせる身体づくり」をゴム体操を通じて広めています。
気軽に継続できるゴム体操は多くの地域に広まり、その地域に住む人が定期的に集い、
みんなで楽しむことのできる場になっています。
齋藤さんはこれからもたくさんの「元気」と「地域のつながり」を築いていくと思います。
さまざまな場所でゴム体操の講座を開いていますので、皆さんもぜひ一度参加してみましょう。
(担当:生涯学習課 生涯学習係 小林 駿友)
第6回 会社員 渡邊 健太郎(わたなべけんたろう)さん(吾妻町)
(株)池田にぎわい創造社の社員で、「シェアベースにぎわい」の施設管理・運営を担当する渡邊さんは、
施設の運営だけでなく、1階にあるカフェのマスターでもあります。
渡邊さんの淹れるコーヒーは格別の味わいで、日によっては料理も手掛けます。
和食が得意で特に煮物には定評があります。
生まれも育ちも池田町で、中学校、高校では野球部に所属。
高校卒業後は一度東京へ出てスポーツトレーナーの専門学校に通い、現在は町のスポーツ推進委員の一員です。
また、公民館講座「みらい塾」で月1回開催の「体育館開放」などの活動を通じ、北アルプス山麓地域で若者のネットワークづくりを展開する団体「Y . P . Bank」の代表を務め、
その明るい人柄から若者たちからの人望も厚いです。
渡邊さんの活躍によるこれからの池田町の盛り上がりが楽しみです。
(担当:産業振興課 商工係 鈴木 俊輔)
第5回 長福寺住職 竹村信彦(たけむらしんげん)さん(滝沢)
明るく朗らかで親しみやすい竹村さんは、下伊那郡松川町のリンゴ農家に生まれ、
高校生のときに抱いた「自分は何のために生きるのか」という疑問の答えを探すために出家。
長福寺(滝沢)の住職を務めるため、平成28年に池田町に移住されました。
毎月松本市で坐禅(zen)と茶話会(café)がメインのイベント「
Zen Café(別ウインドウで開く)」を開催するなど
「地域に開けたお寺」を目指していて
「気軽に立ち寄れるように、イベントを催したり、環境を整えたりして、町の方ともっと関わっていきたい」
「役場、教育委員会や観光協会、商工会などと協力できればうれしい」と語ります。
また、ご希望があればイベント会場として長福寺使用の相談にも乗っていただけるそうです。
竹村さんの今後の活躍に期待します。
(担当:産業振興課花とハーブの里推進係 勝俣ゆき子)
第4回 金の鈴生産組合・桜仙峡あずき保存会 北原千文(きたはらちふみ)さん(一丁目)
池田町で高校生時代まで過ごされた北原さん。東京の会社を早期退職し、5年前にふるさと池田町へUターン。自宅は井戸水、太陽光利用、薪ストーブなどで、無農薬、無化学肥料での米・野菜作りに挑戦し農的生活をされています。
私も農業を教えていただくなかで、その暮らし方に大共感。持続可能な社会を目指した憧れのスタイルのひとつです。北原さんは「定住アドバイザー」として農的生活を求める移住希望者の相談にのっていただいております。
他にも、特産品の開発や桜仙峡あずきの保存など、町を盛り上げる活動に積極的に関わっていらっしゃいます。 これからも安心・安全でおいしい野菜や米を作り、未来の作り手たちのために道筋をつけていただけると信じています。
(担当 企画政策課移住定住促進係 堀内幹)
第3回 農業 寺島孝(てらしまたかし)さん(陸郷)
寺島さんは、「桜仙峡(おうせんきょう)あずき保存会」の会長、「金の鈴農産物等生産組合」の副会長を務め、「陸郷(りくごう)登波離橋(とはりばし)愛護会」でも活動されています。特産品開発の活動の中だけでなく、個人的にも相談にのっていただくなど公私ともにお世話になっています。
寺島さんは野菜づくりの達人ですが、それにとどま らず、リンゴやスモモ、キウイといった果樹の栽培、 山に入って春は山菜、秋はキノコ採り、海へ出ては魚釣り。食糧自給率アップを目標に掲げている(けれど 全然達成できていない)私にとってはまさに尊敬すべき存在です。
取材させていただいた日は、直売用のお餅つき。昭 和初期に作られた臼や杵を使って、冬場は毎週お餅をつきます。希少な古代米を使ったお餅は粘りが少なくさっぱりとした味わいで、一度食べたら忘れられない美味しさです。
伝統を大切に守り続ける寺島さんは池田町のキーパーソンです。
(担当 産業振興課商工係 鈴木俊輔)
第2回 八寿恵荘(広津)勤務 松澤英(まつさわすぐる)さん
もともとカミツレ(カモミール)が好きだったという松澤さんは兵庫県出身。カミツレの宿八寿恵荘の取り組みに共感され、移住されました。
八寿恵荘は平成27年5月にリニューアルオープンし、滞在する方の健康や自然環境に配慮した安全・安心で健やかな安らぎのある”ビオホテル”として認証された日本初の宿泊施設です。カミツレを軸に「人の健康と環境にやさしい」を実践されています。
池田町に来るまでの境遇が私と共通する部分も多く、「花を育てていく中で、ミツバチが来てくれたときにうれしい気持ちになる」と語るなど、話すたびに新たな驚きがあります。あたたかな人柄も八寿恵荘にマッチした人だと思います。
3月18日開催の「問い“カケル”シンポジウム ハーブ×ミツバチの可能性を探る」に出演予定です。是非、皆さんお誘いあわせの上ご参加ください。(担当 産業振興課農政係 森本健太郎)
第1回 アマチュア写真家 矢口徳之(やぐちのりゆき)さん(鵜山)
矢口さんは仕事のかたわら、地元鵜山地区でほ場整備の候補土地集約などの事務局、自治会の広報担当を務めています。
写真家としては町内の行事だけでなく県外の小学校からも依頼を受けて撮影しています。ほかにもご自身の技術を生かした電子機器開発や大学の研究協力など幅広い分野でご活躍されています。
写真家の活動は、「これまで」と「今」の池田の姿を切り取り残していくものであり、「明日」の池田を考える基盤となるものです。今後も「今とこれから」「人と人」を繋ぐ存在として、ますますのご活躍を期待しています。(担当 生涯学習課生涯学習係 小林駿友)