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安曇野方言かるた

池田町中島地区の有志らでつくる池田町囲炉裏端(いけだまちいろりばた)愛好会(小林清利会長)が制作に取り組んだ「安曇野方言カルタ」。
カルタは同会が、安曇野地方の方言を「次世代に残したい貴重な文化的遺産」としてアイデアを出し合い、約1年かけてまとめ上げたもの。安曇野地域独特の言い回しを575調の一文に取り込み、消えゆく故郷の言葉に気軽に親しめる遊び道具に仕上がっています。
札は45組で、標準語の解説も付いています。また、絵札は中村香さん(渋南)が描いたもので、サルが読み札の言葉にあわせて表情豊かに登場する、温かみのある絵柄に仕上がりました。
カルタは1セット1500円で販売しています。
 入手方法など詳しくは、同会事務局の牛越敏夫さん(TEL:0261-62-7196)へ。

 あんじゃねえ よもてえけんども こんくれは

心配することはないよ、
重いけれどもこのくらいのものは。(大丈夫だよ)

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 いいどこじゃねえ あがっとくれや おしげなく

もちろんいいですとも。召し上がってください。
(部屋の中へ入ってください)遠慮することなく。

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 うまかったずらい ゆるりばたでの やきもちは

おいしかったでしょう、囲炉裏端でのやきもちの味は。

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 ええげえし あしたどうずら おらんとこ

ええげえしで、明日あたりどうでしょうか、私の家の仕事を。
(手伝っていただけませんでしょうか)
※ええげえし…手助けしてもらったお返しに手助けすること。

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 おどけるじゃん でけえ声出して なんしただい

びっくりするじゃないか、そんな大きな声を出して、何かしたのかい?

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 かたっこじっさま 今も飯にゃ 味噌かって食う

昔から頑固な爺さまで、今でも飯を食べる時には味噌をおかずにして食べているよ。

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 きじら番 長きゃ おしょって さっくべろ

きじらの近くに座っている者は、長い枝は折って火の中へ入れなさい。
※きじら…囲炉裏で燃やす薪などを置くところ。

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 ぐざられて 土蔵のすみで しこってる

叱られて土蔵の中に入れられ、すみっこでじっとうずくまっている。

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 げえでもねえ そんねにたんとは いらねえじ

無駄なことですよ、そんなにたくさんはいりませんよ。

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 ごんじゃこき てしこにおえねえ じじ子守

ご機嫌を悪くしてむずかっている子供は、手に負えないよ、
特にお爺ちゃんの子守では。

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 さんだして 米俵づくりの さんばあて

差し出しておくれ、米の俵を作るためのさんばあてを。
※さんばあて…俵の上下に当てるための藁で作った丸い蓋。

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 しゃらっこすい しゃ知らん顔して 顔そむけ

あいつはずるがしこいやつだよ、とぼけてそ知らぬふりをして、
顔を向こうにそむけているんだから。

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 ずく出して 車はやめて えんでかず

根気よくやる気を出して、車にばかり乗ることはやめて歩いていきましょうよ。

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 せっこはいいが ぶっそなくてと かまけてる

根気よくよく働く人だが、愛想が悪くていけないと、よく愚痴をこぼしていた。

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 そのいとに けえってくるよ あんじゃねえ

そのうちにきっと帰ってきますよ、心配はいりませんよ。

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 田の草取り 子猿あがった へえおけや

田の草取りも、夕方になって小猿があがったから、もうやめましょうよ。
※子猿あがる…夕方冷えてくると稲の葉先などに水滴が着くこと。

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 ちょんこずき 人様のめえで じょけてみせ

すぐにお調子に乗って、人様の前で、甘ったれてふざけてみせる。

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 つもい戸も ちゃんとつめろや さびいじゃん

閉めるのがきつい戸も、しっかりと閉めろや、風が入って寒いじゃないか。

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 でんぐるま あだじゃなくて てきねえわい

子供を肩車してやるのは大変なことで、じつに疲れることだわい。

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 どんぶらの 水をかんましゃ どんびきが

池の水をかき回すと、トノサマガエル(ヒキガエル)が飛び出してくる。

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 なんもねえが 寄ってきましょや お茶一杯(いっぺ)

何にもご馳走はないが、寄って行きませんか、お茶を一杯飲みましょうよ。

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 庭じめぇに にょいっと顔出す 有明山

夕方になり庭じまいの時に、ふと見ると、有明山が急にひょっこりと顔を出したように見える。

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 ぬくとくて すべらっこいね この温泉(おゆ)は

温かくて、なめらかですべすべとして気持ちがいいね、この温泉(おゆ)は。

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 ねえとりにゃ ねえでわらぐれえは 用意しましょ

(田植えの準備に)苗取りをする時には、苗を束ねるための
藁ぐらいは用意しておきましょうよ。

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 のてさくで のがとげなくて 困ったむんだ

何事もいいかげんで、いつも最後までやり遂げられなくて、困ったことだ。

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 はぎっとくれや 虫つるだらけの ひね米を

はぎってください、虫つるだらけの古いひねの米を。
※はぎる…麦などを箕に取り、あおって風でゴミなどを吹き飛ばす素朴な精選法。
※虫つる…虫が乾燥穀物などに巣くって糸からげになった状態のもの。
何事もいいかげんで、いつも最後までやり遂げられなくて、困ったことだ。

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 ひきてきた 蚕あげだぞ しょく立てろ

ひきてきたから、いよいよ蚕上げだぞよ。早くしょくを出して用意してくれよ。
※ひきる…蚕が成熟して頭部が透けてきたら、さなぎになる準備が出来た状態。
※しょく…蚕が繭を作るための藁で編んだ入れもの。

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 ぶすっつら ぶっそねえやつだと 言われるじ

ふくれっつらばかりしていると、愛想のないやつだと言われますよ。

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 へえっころがし 五つぐれえは なんたらず

灰ころがしのやきもちを、五つぐらいはどうということなく食べられますよ。

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 ほっかぶり しょい子をしょって ばば山へ

ほっかぶりして、しょいこを背負ってばあちゃんは山へ仕事に行きました。
※しょいこ…物を運ぶ時、背中に背負う木の枠に縄などを巻きつけたもの。

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 まめったくて こてされねえじ うちの嫁

うちの嫁さんは丈夫でよく働き、たまらなくいい嫁さんだよ。

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 みやましく よく働いた さあおこびりだ

かいがいしく良く働いたよ、さあおやつのお小昼だよ。
※小昼…朝食と昼食の間にとる軽食。

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 むさくるしくて やぶせってえじ その頭

むさくるしくて見苦しい上に、うっとうしくていけないよ、その頭は。

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 飯ぁめんぱ 仕事はんぱな うちの人

ご飯は大盛りのめんぱ飯のくせに、仕事は中途半端なうちの人ですよ。
※めんぱ飯…昔の弁当箱で、本体にかぶせる蓋がついていて、ご飯がたくさん入る入れ物。

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 もんちゃくればっか おこしていちゃ はかいかねえ

もめごとばかりおこしていては、仕事も能率が上がらないよ。

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 やたかしい やんどもばっかで やだくなる

うるさい野郎どもばかりで嫌になってしまう。

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 ゆんべなの よりあい話 すめたかいね

夕べの寄り合いでの会議の話は、納得できましたかね。

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 夜(よう)さまに 一人でおつかい あんじってえ

夜の暗くなった時に、一人でお使いに出すのは心配でしょうがない。

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 らちもねえ もだことこいてて やだくなる

解決の目鼻のつかないような無駄なことばかりしゃべっていて、全くいやになってしまう。

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 りくつばか こいてるだけじゃ らちゃあかねえ

ただ理屈ばかり言っているだけでは、ものごとの解決にはならない。

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 るすばんに 一人でおにかけ つらめしい

一人で留守番をしていて、おいしいおにかけを作って食べたが、なんとなく心細くて悲しくなった。
※おにかけ…煮込んだ汁を直接かけて食べる手打ちうどん。

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 れんげ田で でんぐりけえって 遊(あす)んだむんだ

昔は一面に咲くれんげの田んぼの中で、トンボがえり(まねっくらついて)をして遊んだものだよ。

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 ろくったま 食わずに飲んで どじょこいて

ろくすっぽ食べないで酒ばかり飲んでいて、あげくのはてにわがままなことを言って、全くしょうもないものだ。

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 わるさして いせなしおやじに ぐざられた

いたずらばかりして、むやみやたらに、親父さんにしかられてしまった。

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 んまくねえ もってねえけんども ぶちゃりましょ

おいしくないよ、もったいないけれど、捨ててしまいましょう。

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